2010-04-03 (無題) ふかぶかとした 背骨がふたつ 真昼の救済を 目論んで寝そべる 公開された軒先に 集う白い光の またしても左眼のうえで燃え、盛り アシタバはこの 夏を待たずに枯れ果てていった 残された校庭には 野犬たちの濡れた唇がある 「白過ぎた。あまりに・・ だから、濁っている」 散乱した骨片を ふたたび拾い集め すぐれた位置で 咆哮せよ あらかじめ交じり損ねた ふたつの背骨は 暗い洞穴のなかで 寒い眠りをむさぼり その傍らを ただしい横顔が 通過していく